一問多答で頑張ります。
引越し前のnoteでのブログで、いろんな質問をコメントで頂きまして、こちらでも有意義かなと思いましたので転載します。お役に立ててる様なコメントを頂くと本業にも気合いが入ります!
コメントや質問は全部ちゃんと読んでるのと解決方法はちゃんと考えて回答していくので、お気軽にどうぞ〜。twitterでの質問でも大丈夫ですが、あの文字数では答えれなさそうなので、こちらにまとめて書くと思います。
A : コンプで音を作るって何をイメージしてるのかが分からないけど、リファレンス曲って基本的にリリースされているものだからマスタリングが終わってる訳で、MIX中にそれと比べて地味なのはしょうが無いと思います。
リファレンスと比べるのは、音のキャラクターとかバランス、空間系の雰囲気とか周波数特性になるんだけど、どうしても気になるならマスタリング後を想定してマスターに適当なリミッターでも挿すのもありです。マスターに挿すダイナミクス系はかなりバランスが変わるので、作業の後半は軽めの状態でインサートした状態で作業をし、たまに外してチェックなりしてます。
バランスの良いミックスはボリュームを落としてもバランス良いので、音量の大小で急に目立つ音や埋もれる音が居たら、その音の処理が上手く行ってないってことだよね。
音量でスピーカーの特性も反射も変ってしまうので、違う環境やスピーカーで鳴らしたの似た様な現象になるってことでもあるのかな。
余談で、音量大きくないとノレないって人も多いけどそれもミックスではNGの部類だと思います。その部屋の反射で気持ち位だけで、元データはどんどん地味なるからね〜。そういった環境ならヘッドフォンでやった方がまだましかも。
ちなみにちゃんとした爆音が出せるなら個人的な粗探しのポイントは「爆音で耳障りの悪い音がないか?」です。そこで気になる音を整えていく感じです。
先にちょっとだけ触れましたが、読んでくれてる人の場合一人でMIX→マスタリング→リリースみたいな人も多いと思うので、作業の6割位で音圧をリファレンスにそろえて、リミッターに当てながら各トラックを最大値まで持ってくってミックスパターンもあります。
特にEDM系とかラウド系がその類で、しっかりリミッターに当てて音源レベルまで先に音圧を付けて、その状態でダメになる要素を個別のトラックで修正していくMIXもあって、どっちでいくかは曲次第なので、どっちも出来る様になるといいと思います。
Q : 9マスを意識しつつ、オートメーションでアレンジをつめたらかなり改善出来ました。 原因は適当なパンニングと適当なフェーダーワークでした。 なんだかかなり楽ちんになってしまいました。 前はあんなにプラグイン挿してたのに…
A : お、少しは人の役にたってるのね。9マスは更に奥行きが3段階あるから実際は27マスです。
まあ、後ろの方は厳密に9マスじゃないけど意識の問題ですが、何をどうするとその位置に音が行くかを練習するとMIXがさらに早くなります。
実際にはどのリバーブに送るとここに置ける、このディレイに送るとここに置ける、これはプリかポストか、同じプレートリバーブでもこっちの楽器はこのプラグインをインサートみたいになってきて、それらを頭の中でテンプレート化するのが理想ですね。ほんとにDAWのテンプレート作るのもいいけど、手癖というか音癖が付いちゃうから常に新規セッションで行くようにしてます。
自分のスタジオを持ってるエンジ二アや仕事の多いクリエイターは絶対自分の機材やトラックの配置ってのがあるはずで、常に同じ状態でスタートしてなんとなく違った事やりたかったら違うプラグインとかに変えてみるで良いと思います。
Q : ボーカル編終わったら、PANの振り方についても聞いてみたいです! LR100%振り切るのが良いのか、低音をサイドに散らす最近のトレンドとか、M/S処理とか迷うことが多くて…。
A : PANはざっくりの方がコツかもしれません。
ざっくりって適当ってことじゃないので誤解なく。
信用できるモニター環境があるならそれで聞こえる通りなんですが、中途半端な数字はあんまり意味ないからセンターからサイドまでを30,45,60,75,90みたいにざっくり分けて、なるべく左右対称に音が居るようにすることがポイントだと経験上感じてます。さらに周波数の感じも左右対称だと直良しです。
そうする理由としては、再生環境がシビアじゃないリスナーの方に合わせた方が実際に上手くバランスがとれてるんですよね。L49かL50の1pointのこだわりなんて、再生環境で簡単に覆ります。だからこそAirPodsチェックとかが増えてきたんだと思います。
で、この数字も意識の問題ね。常に両サイドのPANバランスを意識してれば、70より72が好きだと思ったら72でいいよ、お好きな様に(笑)
似たとこに音数多すぎて被るなら、それこそここまでのブログにあった時間軸や周波数で住み分けを作ればいい。
曲の展開上片方にしか音がないときは、反対側にフィードバック1回のショートディレイ(MAXでも〜16msくらいかな)を送って存在感を返してあげると寂しくなくなるとか基本的なことで解決出来ると思う。この辺は空間系のくだりにまとめて書きます。
M/S処理ってよく聞くけどほぼやらない。誤解を生みそうだからもう少しだけ書くと、効果をわかってて使ったこともあるけど、それより前でやれることで対応できるからほぼやらないです。以前はシンセとかをサイドだけ歪ませるとかやってたけどね。
今はやってもWAVESのCENTERを使うくらいで、オケでしっかり聴こえて欲しいけど歌の邪魔って上物トラックのセンターを下げるくらい。サイドチェーンだとサイドも下がっちゃうしね。
で、センターが居ない時はCENTERをバイパスするオートメーションを書くのが個人的なポイントです。この辺は上モノ編で書くと思います。
低音をサイドに散らす最近のトレンド?ごめんなさい。知らないです(笑)
文章の意図がサイド用のBASSがあるって意味だったら分かるけど、低音は指向性が少ないのとスピーカーの鳴りとか凄く悪くなるから、低音を無駄にサイドに振るのは好きじゃないかな。メインのBASSがどセンターにしっかりあっての装飾音がサイドにあるのはありです。この辺はここで書いてます。
KICKやBASSがステレオファイルで来るのは流行りな気がする。
Q :他のマスタリングの解説動画や記事を読んでも、ミックス時の音源と大して変わらないのではと思ってしまいます。音源の質やイメージは、ミックスとマスタリングでそれぞれ何割くらい決まるのでしょうか?
A : これ書いてるうちに結構長くなったので別にしっかり書きますね〜。
ってな感じですかな。
質問をされても嫌ではないのでご自由に質問くださいませ。ただ何かの隙間で書くのでそんなに即答ではないです。あくまでも経験談から回答なので賛否両論あるでしょうから、判断はご自由に。
他の読者に質問してるのをみられたくない方もいると思うので、そんなときはContactからでもいいですよ。もちろん偽名(SNS名とか)でもいいのですが、一般常識だけよろしくお願いします。
Q : ミックス確認のため、ボリュームを大きく下げた状態で確認することがあるのですが、コンプで音を作らないとリファレンスと比べて貧相に「ただ鳴っているだけのようなイメージ」に感じます。 この場合、アレンジや音選びに問題がある感じでしょうか?